[メルマガ] 撮ってから書く?書いてから撮る?

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約5分

こんにちは!

個人事業主/起業家の皆さんを動画で応援するPersonaliTV、映像ディレクターの佐藤安南です。

今日は珍しく、午前中の配信です。

本当は、昨日配信する予定だったのですが、ちょうど番組の編集が始まり、帰宅が遅かったものですから…

このメルマガを書き上げたら、再び、番組編集の続きに取りかかります。

編集…とはいっても、今やっているNHKの番組の場合、
私が、自分で編集の機械(パソコンですが)に触ることは、ほとんどありません。

テレビや映画の世界には、ちゃんと、編集専門の人がいるんですね。

最近は、私のようなディレクターが、自分で編集をすることも増えましたが、
やはり、編集専門の人に任せると、作業が早く、クオリティも高くなります。

それに、何より、私は、構成(シナリオ)書きや、スタジオセットの発注、
その他もろもろの準備に専念することができて、とても効率がいいんですね。

テレビの世界って、本当に、たくさんの人の分業でなりたっているんです…

それはさておき。

ご存知の方もいるかと思いますが、
私は、一昨年から、映像業界で働くフリーランスの女性仲間と共に、
都内の女子大で、映像講座を受け持っています。

何と今年は、あの津田塾大学で、非常勤講師を務めています(>▽<)

学びに来ている学生さんたちは、皆さん、本当に意欲的です。

先日の授業では、「構成(シナリオ)の書き方」と「編集方法」を教えました。

このとき、一緒に教えている構成作家さんが強調していたことは…

「映像は、準備が9割です!」

ほほ〜、9割ときましたか…

私はセミナーでは「7割」と言ってますが…

まあ、割合の違いは多少あるにせよ。

動画を作るためには、「準備が大事」というのは、間違いありません。

何の目的もないまま、やみくもにカメラを振り回しても、
人の目を引き付ける動画はできあがりません。

まずは、ストーリーを考える。

そして、そのストーリーに従って、素材を集め、撮影をする。

これが、動画制作の大原則、基本中の基本です。

学生さんたちにも、「まずは台本ですよ!台本を書いてから撮影!」と、
口を酸っぱくして言っています。

ですが…

昨日、編集作業をしていた私がしていたこととは…

自分が撮影した映像を見ながら、その映像を編集するための、構成台本を書くことでした。

えええ?

言ってることと、やってることが、違うじゃん!!!???

はい、まあ、そう言われれば、そうなんですが…

私を含め、映像業界の人間であれば、
ちょっとした状況説明の映像であれば、だいたい、
どういう場面を撮ればいいのか、経験で分かります。

また、おおよその狙いが分かっていれば、どういうサイズで撮っておけば、
編集しやすいか、これまた経験で、分かっているものです。

特にニュースの取材などは、いきなり出かけていって、
いきなり撮影して、編集しながら台本を書いて…ということも、非常によくあることです。

今回、私が手がけているのも、スタジオ収録のときに流す取材映像です。

何を伝えるべきか、事前の取材でわかっているので、時間の制約もあって、まず撮影をしてから、構成を書いているのですね。

でも、

これは、

あくまでも、

 

プロだからできること。

そして、特別な場合だから、行うことです。

普段は、やっぱり、プロであっても、「書いてから撮る」の順番です。

そこを誤解している方が、結構いるんですよね…

実は、私たちプロが一番困るのは、「素人さん」が撮影した映像を渡されて、
「これ、適当に編集してください」といわれることなんです

(この前も、そういう依頼をされて、とても困りました…)。

「プロにお任せすれば、チャッチャと上手に編集してくれますよね〜」(目をキラキラさせて、そう言われます…)

いやいやいや。

それ、無理ですから(汗)

そんな簡単にできませんから(大汗)

「素人さん」が撮った映像を編集するのって、本当に、本当に、大変なんです。

撮影が下手だから…という意味では、ないんです。

むしろ、最近の「素人さん」は、とってもいい機材をお使いですし、
プロの私なんかより、よほど上手に、キレイで、見栄えのする動画を撮影なさいます。

何が困るかというと…

「狙いが定まっていない」こと。

ただ思いつくままに撮っているので、ストーリーの作りようがないんですね。

どんなにキレイに撮られていても、何を、誰にどう伝えたいのか、
漠然として分からない動画って、編集するのが、とっても難しいんですよ。

逆のことを言えば、多少、撮影が下手であっても、何をどう伝えたいのか、
狙いがハッキリしていれば、面白い、ちゃんとした映像になるということですね。

昔、とてもお世話になった編集さんから、こんなことを言われたことがあります。

「取材内容を理解できないカメラマンが撮影するよりも、
安南さん自身が撮影するほうが、多少、ガクガクしていても、
力があって、分かりやすくて、編集しやすいですよ」

そうなんです。

ストーリーを持っている人、狙いをちゃんと持っている人が撮るから、
編集しやすく、ちゃんと見てもらえる映像になるんですよね。

…というわけで、あなたが、これから動画を作ろうと思っているのであれば…

撮る前に、何を伝えたいのか、ストーリーを、しっかり書く!

このことを、心がけてくださいね。

ではでは、また!

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