PersonaliTV®︎

個人事業主・起業家の皆さんを動画で応援する

今ここで、できることを

0 views
約5分
今ここで、できることを

こんにちは!
動画で応援するPersonaliTV、映像ディレクターの佐藤安南です。

いつもとは違う曜日・時間帯のブログ更新ですが…

今日は3月11日。
東日本大震災から、12年となる日ですね。

ですので、今回は、
【今ここで、できることを】というテーマで
ちょっとだけ、お話ししたいと思います。

数日前から、
新聞やテレビ、ネットニュースなどで、3.11の特集が組まれています。

あなたは、あの日、あのとき、
どこで、何をしていましたか?

あの日から、何が、どう変わりましたか?

12年前の3月11日は、
真冬にもどったかのように寒い日でしたね。

私はたまたま自宅にいて、
テレビをつけたまま、番組の構成を書いていました。

揺れを感じて、
すぐに机の下に潜りましたが、

普段ならすぐに収まる揺れが、だんだん強く激しくなり、
「これは本当にヤバイ」と感じたのを覚えています。

その後の街の混乱、被災地の甚大な被害については、
あなたも、ご存知ですね。

実は、このときの経験が、
私がPersonaliTVを立ち上げた、間接的なきっかけになっているんです。

震災から2,3日して、
担当している番組の編集があり、編集室へ向かいました。

そのとき、
一緒に仕事をしていたスタッフから、こんなことを言われたんです。

「安南さん、日当30万円で、福島へ行きませんか…?」

えっ、どういうこと?!
日当30万円?!

驚いて聞き返したところ、

某民放局の報道番組で、福島第1原発の取材を企画している。
しかし、危険なので局員は派遣できない。
なので、フリーランスの人に声をかけている…のだそうです。

日当30万円…

思わず「行く!」と答えそうになりましたが(苦笑)、

そのとき、娘は中学1年生。
特別支援学級に入っていて、将来のこともまだ不確定。

被災地の報道は大事なことだけれど、
私と家族の将来も大事…

それに、局員は大事で、
フリーランスならOKって、どういうこと?

まあ、震災直後のデマかもしれないしなあ…

そう思い直し、
「今回は遠慮しとくね〜」と、軽ーく、お断りの返事をしたのでした。

ところが、です。

数日後、
今度は別の方から、
まったく同じ話を打診されたのです。

しかも、日当が、45万円に跳ね上がってました…。

その話を聞いて、
「こりゃマジな話なんだな」と、私は思いました。

そして、私の心の中に、
なんとも言えない、
モヤモヤした怒りが、わき上がってきました。

大手テレビ局の局員は、安全第一で守られるけれど、
個人のフリーランスは、金で命を買われるということ???
これが、大手メディアの本質かよ???

また、その一方で、
毎日繰り返される
「直ちに健康に影響があるとは言えない」とかの、
まやかしのような言葉に、イライラしていました。

懇意にしてくださっているテレビ局の局員さんや、
防災対策の専門家の先生からは、
刻々と、深刻なお話が伝わってきます。

けれど、
実際にメディアから流れてくる情報は
歯切れの悪い、かえって不安を煽るようなモノばかり。

そして、
「日当30万」という、
下請けフリーランスの命を、金で動かそうという体質。

一体、何なの、コレ???

私の心は、疑問と怒りに満ちあふれました。

しかし、ハタと気付いたのです。

そういう大手メディアにぶら下がって、
飯を食わせてもらってるのは、この私じゃないか。

私自身が、
そういう大手メディアの歯車になって、自分自身の首を絞めているじゃないか。

そんな風に、感じたのです。

それから私は、
2年ほど、グルグルと迷い、
試行錯誤の日々を送ることになりました。

そしてようやく、2013年になって、
「個人の立場で個人を応援する」
PersonaliTVを立ち上げようと、決心したのです。

もちろん、私は今でも、テレビの仕事を続けています。

フェイクニュースが跋扈する今、
キチンと事実を検証できる大手メディアの役割は、
むしろ高まっているとも、感じるからです。

しかし、かつてのように、
ただ下請けとして、大手メディアにぶら下がっているだけでは、
同じような危機が訪れたとき、簡単に切り捨てられてしまう。

大手中心、大企業中心のままでは、
人の命も、表現のあり方も、潰されてしまう。

その最たる悲惨な結果が、
福島第1原発の事故と、
その後の、福島の苦しみなのではないか。

下請けのままで、甘んじていてはダメだ。

個として、まず立つこと。
そして、個人としてできることを、しっかり見据えていくこと。

私が、たまたま東京にいて、
何のケガも無く生き延びられたこと、
そこにも、必ず何かの意味がある。

個人として立つ、
そして、同じような個人を応援する、
それが、まず私のすべきことだ。

震災と、その後の混乱を経て、私がたどり着いた結論は、
そういうことだったのです。

何だか、とりとめも無い話になってしまいましたが…

東北・北関東の被災地では、
まだまだ、苦しんでいる方が、たくさん、いらっしゃいます。

その前の、阪神淡路大震災でも、
「本当の苦しみは今でも語れない」と仰る方が、たくさんいらっしゃいます。

そうした方々の存在に常に思いをはせながら、

あのとき、私が感じたこと、
そして、その後決意したことを、
私なりの方法で、
コツコツと、続けていきたいと思うのです。

あの日の思いは、
今でも、私の中で、
静かに、燃えています。

今、ここで、できることを。
あの日のことを、忘れないために。

あ、2年前の配信ですが、
『おしゃべり魔女の深夜放送』で、
「あのとき、どうしてた?」というテーマで、配信をしています。

視聴者の皆さんから、
とても興味深く、考えさせられるコメントを、たくさんいただいた回でした。
お時間があったら、ぜひご覧くださいね。

ではでは、また!

Share / Subscribe
Facebook Likes
Tweets
Hatena Bookmarks
Pinterest
Pocket
Evernote
Feedly
Send to LINE
sato_anna@personalitv.com