こんばんは!
動画で応援するPersonaliTV、映像ディレクターの佐藤安南です。
いやもう、一か月ぶりくらいのご無沙汰ですm(_ _)m
前回のブログ配信は、3/11でしたね。
まだ桜も咲いていない頃でしたが、
今はもう、東京のソメイヨシノは、すっかり葉桜に…
本当にご無沙汰してしまい、スミマセン!!!
実は、3月に、大きな仕事を3つ抱えてまして。
その内の一つが、予想を遥かに超える大変さで。
「今年は絶対に徹夜しない!」と固く心に誓っていたのに‥
やっちまいました(>_<)
3月下旬の2週間で、合計睡眠時間30時間ちょっと。
終盤は、ほぼ3日間の徹夜。
死ぬかと思いました…
そんなわけで、この3週間あまり、
文字通り、寝る間もないほど、仕事にかかりきりでしたので、
メルマガはおろか、
SNSともほぼ無縁の生活を送っておりました….
ではでは、1か月ぶりのブログ、
今日のお題にまいりましょう。
【傷んだ魚じゃ、寿司は作れない!】です。
■「プロだから何とかしてくれる」のは本当か
ええっと、
動画のメルマガで、何故に、寿司の話???
はい、もちろん、これは、たとえ話ですよ^^
今回お伝えしたいのは、
「撮影」と「編集」に関わる、とーっても大事な話です。
…というか、
私が仕事を通じて、痛感したことなんですけどね。
冒頭で、この3週間、
寝る間も無く大変だった…とお伝えしましたが、
その、大変だった理由の一つが、
「素材の質」なんです。
つまりですね、
あちゃー(汗)っていう撮影素材をですね、
お相手からは、
「いい感じに編集してください〜♪」と
言われちゃうワケですよ。
「プロだから何とかしてくれるだろう」
「プロならうまく編集できるだろう」
「プロならミスをキレイに無くしてくれるだろう」
まあ、そんな風に思っていらっしゃるのかもしれません。
私の技術を信頼してくださっていることでもあるので、
ありがたいと言えば、ありがたいことなんですけどね。
しかしですね…
アカンものは、アカンのです。
プロであっても、
いや、プロだからこそ、
出来ないことが、あるんですよね。
■傷んだ魚では、寿司は握れない
もう、お分かりですね。
タイトルの意味が。
どんなに腕のいい寿司職人であっても、
鮮度の落ちた、傷んだ魚では、
寿司は握れないんです。
動画も、同じです。
三脚を使わなかったので、
画面がガクガク揺れている撮影素材を、
ぴたーっと動かない動画にすることは、不可能です。
ほどんど聞こえないほど小さい声や、
収録レベルが大きすぎて、不愉快に大きすぎる音を、
雑音のまったくない、
耳に心地よいクリアな音にすることは、できません。
設定を間違えて画質が粗くなった素材は、
どんなにAIで加工しても、
キレイな画質には、決して戻りません。
いや、実は、
何とかならないかと思って、
実際にやってみたんですよ。
多少の手ぶれを軽減する
「ワープスタビライザー」という編集効果とか、
様々な「ノイズ除去」の音響効果とか、
AIを使った
「ビデオエンハンサー」という
画質向上ソフトを使ってみたりとか。
しかし、それでも、
ダメなものは、ダメなんです(>_<)
編集加工による修復にも、やはり、限度があるんですね。
ずーっとグラグラ揺れている動画素材に「手ぶれ補正」の加工をしても、
ただ、ゆーっくりと、ユラユラする動画になるだけ。
ささやき声を大きくすれば、
周囲の雑音まで大きくなりますし、
大きすぎて音が「割れて」いるものは
もう、直すことはできません。
あまりにも画面が粗すぎる動画は、
AIで修復すると、勝手に合成がかかるので、
顔がムンクの叫びみたいに、歪んじゃったりします。
元の素材がちゃんと撮影できていないと、
どんなプロでも、完全な修復は不可能なんです。
いや、プロだからこそ、
下手な修復をして、余計に変な状態になることは
避けたいんですよね…。
■撮影は簡単で、編集は難しい?
どうしてこういうことが、起きてしまうんでしょうか?
おそらく、それって、
多くの方々の中にある、一つの誤解から生じていると思うんです。
それは…
- 撮影は簡単だから誰でもできる
- 編集は面倒で難しいからプロに頼もう
結構、こんな風に考えている方が
いらっしゃるようなんですよねえ。
でも、ハッキリいって、それは間違いです。
むしろ、逆のほうが、楽かもしれないんですよ。
プロのカメラマンが
構成に沿って、分かりやすく撮影した素材なら、
面倒な加工や、難しい編集をしなくても、
ただ素材を並べるだけで、
キレイな動画が、あっという間にできちゃいます。
新鮮な魚なら、
何もしなくても美味いのと、同じですよね。
どうしてこういう誤解が、生じてしまうのでしょう?
■編集は、魔法ではありません!
それは、おそらく、
多くの人が、
「編集で何とかなる」と勘違いしているから。
うまく撮れなかったところも、
間違ってしまった部分も、
映っちゃいけない場所も、
編集すれば、
キレイに修復して整えてくれる、
そう、誤解しているんですよね。
改めて、
声を大にして、
私は言いたい。
編集は、
魔法では、
ありません!!!
もちろん、
様々なミスや不具合を修復する機能が、
編集ソフトにはついていますよ。
でもそれは、あくまでも、2次的なもの。
編集とは、
以前からお伝えしているように、
構成に沿って、
話の流れが伝わるように、
分かりやすく内容を整えて
並べること。
もともとアカンものを
何事も無かったかのように、
キレイに戻してくれる作業ではないんです。
■撮影・編集・構成は、三位一体!
撮影は、
編集のことを考えて行う必要があります。
ただ、カメラを振り回せばいいってもんじゃ、ありません。
どこからどう撮ればいいのか、
声はしっかり録れているか、
画質は最適なのか、
仕上がりのことを考えて、撮影することが大事です。
そして、撮影と編集の大元になるのが、
構成=台本です。
何をどう伝えるのかという設計図がなければ、
必要な素材は集まりません。
レシピもないのに、いきなり材料だけ集められても、
料理ができないのと同じですよね。
もしあなたが、
私のようなプロに動画制作を依頼したいと思うなら…
ぜひ、構成の段階から、相談してください。
「撮影はこっちでできるから」と、安易に、思わないでください!
構成・撮影・編集と、
トータルで相談してくださるほうが、
確実に動画の質は上がりますし、
結果的には、はるかに、お得になります。
傷んだ魚では、寿司は握れないんです。
もしあなたが、
ご自身ですべて手がけたいと思うなら…
構成の段階から相談に乗ってくれるプロを、
探してください。
あなた自身で作るなら、
仕上がりは、プロと同じでなくても、いいんです。
でも、
ちゃんとした手順を知っていたほうが、
仕上がりは、格段によくなります。
料理も動画も、
レシピと素材と調理法、
この3つが揃ってはじめて、美味しくなります。
撮影を、簡単に考えないでください。
編集を、魔法だと思わないでください。
構成を、おそろかにしないでください。
3日間徹夜した、私からの、お願いです…
ではでは、また!